中海テレビ放送は、「地域情報の発信」「都市と地方の情報格差の是正」「双方向機能による高度情報化の推進」などの志を持った地元経済人と、それに賛同した170人(社)の株主様によって昭和59年に設立され、その後5年の準備期間を経て、平成元年11月1日11時11分に米子市の一部エリアを対象に放送サービスを開始いたしました。

　弊社は、放送事業に始まりインターネットプロバイダ事業、固定電話事業、モバイル事業などの通信事業に加え、電力小売り事業を展開し、地域の6割超の世帯でご利用いただいております。

　放送事業では、開局より報道に力を入れて来ました。令和2年に、20年に渡る中海浄化の取り組みを追ったドキュメンタリー番組「中海再生の歩み～市民とメディアはどう関わったのか～」が第57回ギャラクシー賞 報道活動部門大賞を受賞いたしました。同年12月には、国連が世界の報道機関に協力を呼びかける「SDGメディア・コンパクト」に加盟し、地域におけるSDGsの啓発と17の課題解決に向けた取り組みを推進しております。また、令和4年の第42回「地方の時代」映像祭では、在宅医療を手がける米子市内の診療所に密着した「命の光を燃やし続ける　よだか診療所」が、ケーブルテレビ部門の優秀賞を受賞しました。

　地域電力を地域で賄うことを目指す電力事業では、令和3年10月から「Chukai電力」の新プランとして、ご要望を多く頂いていた「オール電化プラン」を開始いたしました。また同月、Chukai電力はエネルギーの地産地消と、電気料金の地域内循環に貢献している点が評価され、「2021年度グッドデザイン賞」を受賞いたしました。これもひとえにご利用頂いている地域の皆様のおかげと感謝しております。令和4年には一般家庭の屋根に太陽光発電設備と蓄電設備を取り付け、発電された再エネ電力を供給するPPA事業をトライアルで始めました。今後も『Chukai電力』を通じたメンバーシップの輪を広げ、「エネルギーの地産地消」を推進いたします。

　新たな事業として、まちづくり事業を開始いたしました。令和3年7月からは、米子市の文化の発信基地「Chukaiコムコムスクエア」の運営を開始いたしました。多種多様なカルチャー講座や、フレイル予防教室などを通し、多くの地域の皆様にご利用頂いております。令和4年には地域シンクタンク「Chukaiトライセクターラボ」を設立しました。これまで県外に発注されてきた地域課題解決の研究を地域で請け負い、研究で得た知見を地域に残すことが狙いです。知見が地域に残ることで、地域の発展に繋がります。情報やエネルギーに次ぐ、「知の地産地消」となる試みです。

　弊社はこれからも「地域をつなぐ 未来へつなげる」というミッションステートメントの実現に向け、社員役員一同、地域づくりに邁進してまいります。今後も一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。