番組審議会

自主制作番組放送基準


令和7年度 中海テレビ放送 第1回放送番組審議会 議事録

  • 日 時 令和7年7月3日(水)14:30~16:00
  • 場 所 中海テレビ放送 会議室
  • 出席者 委員7人・中海テレビ放送11人
    • 委員(【会長】前田昇 委員 /【副会長】高増佳子委員/ 亀井智子 委員 / 亀井光康 委員 / 杉原幹雄 委員 / 庄倉三保子 委員 / 山田哲男 委員 )
    • 中海テレビ放送(代表取締役社長 加藤典裕 / 専務取締役 鶴木俊文 / 取締役 メディア創造本部本部長 野坂貢弘 / メディア創造本部 編成部 部長 木山明子 / メディア創造本部 報道制作部 次長 横木俊司 / 報道制作部 制作課 次長 松下智絵 / 編成部 編成広報課 課長 角美佳 / 編成広報課 主任 三谷晃大 / 編成広報課 嵯峨根緑 / 広告営業課 課長補佐 佐古肇 / 広告営業課 的場悠芽 )


■審 議

(1)番組批評(2番組)
  ①中海チャンネル121より
    ・拝啓ジョイマン殿「大山黒牛を育てるナナナナー!」
  ②中海テレビニュース「報道特別番組」
    ・シリーズ企画 日野橋~存続か撤去か~

(2) <委員の皆さんのご意見>
  ①中海チャンネル121より 拝啓ジョイマン殿「大山黒牛を育てるナナナナー!」

・地域密着型で教育的要素もあり、バランスが良かった。
・地域産業の現場を丁寧に紹介しており、県産ブランドの認知度向上に寄与していると感じた。
・ジョイマンのキャラが番組の敷居を下げ、老若男女問わず受け入れやすい番組となっている。
・単なる体験番組に留まらず、命の大切さ、地域産業の大変さ、現状に踏み込んでいてよかった。
・命に向き合う人の心理的な動きにも触れており、感情を揺さぶるような演出が成功しているように思う。
・冒頭の導入部分の構成が不明瞭で、明確なオープニングやナレーション表示を早くいれることで視聴者の離脱を避けられるのではないか。
・ジョイマンのギャグがしつこい部分があり、バランスが重要。「くろえさ」の説明がなかった。
・小さいころ、子牛を飼っていた経験があるためか、物足りなさを感じた。
・牛たちは食われるために生まれ、約2年間生きて肉になる。そういったシリアスな部分をテーマとして含んでいるのは当然のこと。
・困りごとの大きさや大切さ、解決しようとする人の営みが笑いを交えた中でいかほど表現されるのかが重要だと思う。テーマとしての社会性や切実さといったところをもう少し鑑みてテーマを選んでほしいと感じた。
・食育に寄り切っているわけでもなく、何か物足りなさを感じた。最終的に何を伝えたいのかが曖昧だった。育てている方とジョイマンの絡みは面白かったが、製造者の想いなどメッセージを深掘りする等があってもよかったと感じた。先にお弁当を食べてから現場に行く流れは良かった。
・久しぶりにのんびりした感じで視聴できる番組だった。
・子牛が生まれたら、生きていくための免疫力をつけるのに必要な牛乳を6時間以内に飲ませないといけないと、初めて知り良い勉強になった。
・小学校5年生の孫と一緒に視聴し、畜産も餌を細かく計量するなど考えてやられているのだと感心した。非常に良い番組だったと思う。
・教育的という話は、地域に魅力的なものがあること、例えば大山黒牛がいることを小学生などに知ってもらうことを意図している。畜産紹介や食育は中海テレビがやらなくてもよいと思う。
・楽しかった。目が離せなくて面白い番組だと思った。
・子供たちがこれを見てこんな仕事をしてみたいと思ってくれたのではないかと感じた。
・ジョイマンが畜産農家の方と楽しそうにやり取りをしていてよかった。
・子牛はもちろん可愛く撮られていたが、大人の牛も可愛く撮られていた。
・どのくらいの畜産農家がいるのかなど、基本的な情報が少しでも良いのであればよかったと思う。特に大山黒牛についての基本情報がよくわからなかった。
・出来立てのお肉料理(例えば、そこで焼肉するなど)の様子があるとよりおいしい感じが伝わったのでは。焼肉弁当では、おいしさ感が伝わりづらい感じがした。
・あれだけの牛を抱えて経営することは並大抵ではない。飼っても赤字になる、そういった苦労話を、番組で聞いていいのか分からないが、どこかでは紹介できるとよい。
・若い人がSNS経由で入ったという話があったが、聞き取りにくい部分があった。その点についてもう少しストーリーやいきさつがあると良い。彼がなぜ入社したか聞けたらもっと共感があったのかなと思った。
・弁当の肉についてだが、映像だと焼いた肉はおいしそうに見えないので、生肉を出して「これおいしそう」の方が良かったのかなと思う。
・牛の名前に「強小」というのがあったが、説明が十分ではなかった。
・干草をもっと食べているイメージだったが実際は輸入の餌で、見る人によっては輸入品で育てた牛だと思う人がいるのではないかと感じた。
・牛舎が大きかったので、もう少したくさん、全員でも従業員が出てくる場面があると、頼もしく見えたのかなと感じた。
・計量器が汚れていた様子など、子どもたちが見ると、牛は可愛いけれど、この仕事は大変そうと思うのではないかと気になった。
・深刻な話ではなく、ブランドPRや企業PRになっても別段、よいとも思う。
・ただし個人的な希望でいうと「困りごとの解決」と言うのなら、社会性や切実さに密着した番組であってほしい。
・大山黒牛をPRするのであればもう少し詳細や背景が必要ではないか。どのくらい希少か分かりにくい、付加価値の説明をしてほしい。香港に輸出しているはずなので、香港は美食の街であり、そうした海外の美食家にも愛されているなど、形容の仕方をもう少し工夫できたのかもしれない。
・因伯牛が鳥取和牛というブランド名になり、大山黒牛という名前になったのではないか。経緯(当地における和牛育成の歴史)の説明があれば大山黒牛のすごさがもっと伝わると思う。
・今頑張っている人たちが頼もしく見えるような工夫に努めてほしい。


  ②中海テレビニュース「報道特別番組」 シリーズ企画 日野橋~存続か撤去か~


・市役所の前のインタビューではおおむね「撤去」という意見で、あり方委員会では過半数以上は「存続」と、バランスが取れていてその意味では公平性があった。
・アンケート分母3,000の内訳が分からなかった。
・20年ごとの修繕で14.4億とあったが、その前に13億と出ていた。なぜ数字が変わっているのか分からなかった。
・総工費や撤去費用の図が視覚的に分かりにくかった。
・番組を視聴するまで関心はそこまで強くなかったが、視聴して考えるきっかけとなったのでおおむね良い番組だと思う。
・公平な視点を維持しようとする姿勢を感じた。
・シリーズの2回目では1回目の説明が、3回目では1回目と2回目の説明が簡単にあるとよかった。
・専門家の方の知見をもって存続と撤去のメリット、デメリット、様々なことを混ぜて議論がされた番組があるとよかった。
・存続か撤去かをどういった決め方をするのが良いのか、ぜひ視聴者にも聞いてほしい。
・ただ残してくださいというのではなく、汗をかきながら保存に向けて動く人がいれば文化財として後世に残っていくのかなと思う。
・すごく良いテーマだった。
・最後にしっかりとしたまとめがあるとよかった。
・個人的な意見だが、文化財として残したほうが良いと思う。歴史的な建造物は残しておくと賑わい創出や集客につながる。そういった考えはメディアでしか伝えられない。
・中立な立場で存続、撤去について伝えていたが、ただ撤去費と維持費のみをみると撤去を選ぶ人が多いのではないかと感じた。
・メンテナンスの技術的な進歩のスピードはこれまでと比べるとますます早くなるはず。今13億かかるといわれている作業が、ひょっとしたら将来的にはもっと格安にできる可能性もある。保存の場合単純に、何年で何十億かかる…という示し方は再考すべき。
・文化財の目に見えない価値を示すのは難しいが、難しくてもあえてそこに切り込んで、番組を我々が考える機会にしてほしい。
・日野橋は昔から名残のある橋。米子市が存続という方向に決定したのはすごく良いことなので、それをもっと知ってもらえたらと思う。
・周辺に住んでいる人や通ったことのある人しか価値が分からないと思うので、それを中海テレビが伝えていたのがよかった。

以上